タイトル:10倍速く書ける 超スピード文章術
著者:上阪徹
著者の上阪徹(うえさか・とおる)さんは、「1か月15万字」「5日で1冊」を書き続けていらっしゃるスーパーブックライター。
しかも23年間一度も〆切に遅れたことがないという、驚きの事実。
表紙を見るだけでわくわくしました。
上阪さんが書かれた本書から、たくさんの学びを得られることが読む前からわかったからです。
冒頭には、「文才などは必要なく、わかりやすくて読者の役に立つ文章が大切」とありました。
正直、全く文才がないわたしにとって、その言葉に救われるようでした。
読み進めると、本書のテーマと言える「素材」という言葉が多く見られます。
文章の素材とは
①独自の事実 ②エピソード ③数字
P44より引用
読み手に「これを伝えたい」と思う内容そのものが素材だということです。
十分な素材があれば、長い文章でも迷わず速く書けるとう言葉により、いかに素材が大切かを知りました。
その素材の大切さを元に、本書がきっかけでわたしが実践するに至った学びを3点挙げます。

わたし自身、書きたい内容を「ネタ帳」としてPC内にストックしています。
One Driveにいくつもメモ帳が保存されている状態です。
その数々のメモ帳からピックアップし書き始めています。
文章の素材を正しく速く集めるには
①その文章を読んだ読者にどんなことを感じてもらいたいのか?」という「真の目的を決める」
②具体的な読者を決める。
P83より引用
素材を集める前に、真の目的と読者を設定することで、始めて正しい素材を集められるということ。
わたしにとって、全く新しい方法でした。
その設定によって、文章のゴールが変わる大切な作業です。
早速、普段使っているメモ帳の原本を作り、一番上に「目的」「読者」「素材」と書き込みました。
今後は、まず始めに目的と読者を設定してから素材を集めることで、格段にスピードが上がることでしょう。
そして何より、設定した読者のための文章が書けるような気がします。
どんな目的で誰のために文章を書くのか。
毎日文章を書いていると、どうしても真の目的を見失いがちです。
一体わたしは何が言いたいのか。
何を伝えたいのか。
そう感じるときもあります。
相手を思う視点が原点だという大切な学びを得ました。

普段から、気付いたことはすぐにスマホにメモをする習慣が身に付いています。
ただ、そのメモが後に完璧に生かされていかと言えば、そうではありませんでした。
「わたしが見たものをメモする」
P107より引用
シンプルな言葉が響きました。
見たものとは、その大きさ、雰囲気、香り、臭いなど、わたし自身が感じたこと。
五感を研ぎ澄ませた情報を書き留めることで、素材が膨らみ、読者に伝わりやすい文章になります。
単純に見たもの、感じたことをさらっとメモしていたわたしにっては、目から鱗。
これからは、もっと五感を研ぎ澄ませた奥深いメモをとろうと決めました。
その場にいない人に対して、その場にいるかのような雰囲気を伝えるための素材を意識したいと思います。
わたしが見た、五感を研ぎ澄ませたメモ。
濃密な素材によって、温かみのある読者にわかりやすい文章に生まれ変わるはずです。

暑い、寒いなど、物事がどのような状態かを表す形容詞。
文章の表現方法に悩むとき、しっくりくるような形容詞を探していたことに気付きました。
上手く表現しようとすると悩む。
結果、書くスピードが落ちる。
この流れがわたし自身にあったのです。
形容詞を使って上手く表現しようとせず、形容詞を使わないことで速く書けるという上阪さんの驚きの見解。
この学びは大きく、感動さえ覚えました。
形容詞:「すごく寒い」
↓
素材:「手袋をしても、手がかじかむくらいだ」
P185参照
このように、「すごく寒い」という言葉を素材で表すことで、より寒さが伝わります。
ここでも上記「②五感を研ぎ澄ませたメモをとる」ことの重要性がわかります。
今後は形容詞を使わず、素材を元に表現することを意識したいと思います。

①素材を集める前に、真の目的と読者を設定する
②五感を研ぎ澄ませたメモをとる
③形容詞を素材に変える
多くの学びの中から、わたし自身が今すぐ実践できる学びを3点挙あげました。
「10倍速く書ける 超スピード文章術」には、いかに「素材」が大切かという前提がありました。
そして、大切な素材を集める前に一番大切な、目的と読者の設定。
相手に話し掛けるように、わかりやすく目に浮かぶような表現で、少しでも読者のためになる内容を伝えたい。
そう思えたことは、大きな大きな収穫です。
今すぐ実践します。
一日一記事更新しているわたしにとって、本書に出会えたことに感謝の気持ちでいっぱいです。