何日か前、曇り空で今にも雨が降りそうな夕方、家にいたわたしは洗濯物を気にしながら作業をしていました。
降る前に中に取り込まないと!と思いながらも、曇り空でも気温が高かったのでギリギリまで外に干して乾かしたいと思っていました。
しばらくすると、外からおばあちゃんの大きな声が(=゚ω゚)ノ
「雨降って来ましたよ~洗濯物~!雨降って来ましたよ~!」
その声に気付いたわたしはすぐにベランダに出て、おばあちゃんの姿を見つけました。
洗濯物を干している家に向かって、両手を口元に添えて大きな声で雨が降っていることを伝えながら、ゆっくり歩いているおばあちゃん。
傘を持っていなかったようで、濡れながら伝えていました。
すると、他のお宅のベランダから「ありがとうございます~!」とおばあちゃんにお礼を言う声が。
わたしはその何とも言えないほのぼのとした温かい光景に感動しました。
そして、わたしもすぐに大きな声でお礼を言えなかったことを悔やみました。
もしかしたら、昔はこのような光景は当たり前だったのかもしれません。
サザエさんに出てくるような、ご近所との会話が多く人との繋がりが濃い時代では、普通だったのかなぁと想像しました。
雨が降ってきたことを洗濯物を干している家に向かって伝えてくれた、おばあちゃんの温かい思いやりの気持ち。
伝えてくれたことにお礼を言う、おばさんの温かい感謝の気持ち。
人とのコミュニケーションが希薄であると言われる今の時代にとって、特に学びのある出来事でした。
おばあちゃんのおかげで洗濯物は濡れませんでした。
そして、おばあちゃんとおばさんの温かい空気に感動し、雨と共に心が洗われました。
温かい思いやりの気持ちと温かい感謝の気持ち。
この2つがあれば、人とのコミュニケーションは潤うのではないでしょうか。
ご近所に限らず、普段の生活の中で関わる全ての方に対して、思いやりと感謝の気持ちがあれば、身近な心の繋がりによって平和な世の中になるはずです。
考えてみると、とてもシンプルです。
どうして人は、そのシンプルができないのでしょうか。
情報で埋もれる社会だからこそ、このシンプルなことの大切さを見失ってしまうのかもしれません。
また、個人情報やプライバシーなどによって、人との接し方や、踏み込んでいいエリアと踏み込んではいけないエリアの境界線ががわからなくなっている方が多いこともあるかもしれません。
余計なお節介になるのではないかと考え、コミュニケーションを積極的に取ることができないのかもしれません。
わたしも日々の生活の中で、そのように考え、コミュニケーションを躊躇することがあります。
今回、シンプルな思いやりと感謝の気持ちの大切さを改めて学びました。
周りがどう思うかを考える前に相手を思いやり行動し、声に出して感謝を伝えるようという気持ちになりました。
おばあちゃんとおばさん、ありがとうございました。